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りんごポリフェノール

りんごには、美容と健康にうれしい成分が挙げるときりがないほどたっぷりと含まれています。

疲労回復に効果があるクエン酸やりんご酸、ナトリウムを体の外に出して高血圧やむくみを防ぐカリウム、腸内の善玉菌を増やし、整腸作用のあるペクチンなどが代表的なものです。なかでも注目したいのが、りんごポリフェノール。とくに皮の部分に多く含まれます。数千種類ともいわれるポリフェノールのなかでもとくに強力な抗酸化を誇るのです。りんごポリフェノールには、発がん性物質の活性化を抑える効果があります。血糖値の急激な上昇を防いで血管の糖化を食い止め、動脈硬化も防いでくれます。健康維持から美肌作り、ダイエットまで頼もしいフルーツです。

(有機酸)

・クエン酸、リンゴ酸といった有機酸を多く含み、胃腸の働きを良くし、殺菌作用などの効果があります。また、乳酸を減して、疲れを取り除き、肩こり、腰痛の防止にも効果があります。

(カリウム)

・カリウムなどが体内の塩分を排出する働きがあり、高血圧に効果があると言われています。

(ペクチンの働き)

・リンゴの皮にはペクチンが多く含まれており、整腸作用を促しコレステロールを排出する作用や便秘を防ぎ大腸がんを予防する効果があります。

(皮にはポリフェノールがいっぱい)

・リンゴの皮やその近くには食物繊維やポリフェノールなどの栄養素がいっぱいです。ポリフェノールにはコレステロールを取り除いたり、活性酸素を抑える働きがあります。また、がん予防にも効果があると言われています。最近の発見では、このリンゴポリフェノールには、膚(はだ)の光老化を防止する働きがある事も解ったそうです。

(リンゴの食べ方)

・なるべく皮は捨てないで食べたいですが、皮を剥いていると茶色く変色してきます。これは酸化酵素によるものですが、これを防ぐには塩水に浸けるかレモン汁を加えた水に浸すと防げます。すりおろしたリンゴは離乳食や風邪を引いたときなどの栄養補給に、リンゴのポリフェノールは酸化しやすく、空気に触れるとすぐに茶色くなってしまいます。また、金属イオンとも反応しやすいので、おろすときは、陶器やプラスチックのおろし板を使う事をお勧めします。

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トマトのリコピン

トマトには美容と健康にうれしい栄養素がたっぷり含まれています。

トマトの赤い色のもとであるリコピンには、βーカロテンの2倍、ビタミンEの100倍ともいわれる強い抗酸化作用があります。がん予防の他、血糖値を下げる効果や脂肪がたまるのを防ぐ働きも。皮の部分に多いケルセチンには血管を強くする働きがあり、動脈硬化などの血管の病気を防いでくれます。また、美肌効果の高いビタミンCも豊富で、食物繊維も多く含まれており、ダイエットの人にもおすすめです。こららの栄養素を手軽に得られるのもトマトの魅力です。なお、ミニトマトは手軽にとれるうえに、普通のトマト以上に栄養素が豊富です。

(トマトの赤はリコピンの赤)

・真っ赤なトマトには栄養がいっぱい。その中でも特に注目されているのがリコピンと呼ばれるカロテノイドの一種。トマトの赤い色はこのリコピンの赤なのです。このリコピンは生活習慣病予防や老化抑制にも効果があると言われます。

(老化やがんを予防する抗酸化物質に注目)

・トマトは低カロリーでさまざまな栄養成分が豊富な健康野菜。美肌効果や風邪予防に役立つビタミンC、老化を抑制するビタミンE、塩分の排出を助けるカリウム、腸内環境を整える食物繊維などをバランスよく含んでいます。更に注目されているのが、カロテノイドの仲間であるリコピンやβーカロテン。私たちは酸素がなければ生きていけませんが、酸素には細胞を酸化させ、老化や動脈硬化、がんなどの生活習慣病を引き起こす作用があることがわかってきたので、抗酸化作用を持つリコピンやβーカロテンに期待が集まっています。中でもリコピンの抗酸化作用は強力で、βーカロテンの2倍、ビタミンEの100倍ともいわれています。

(リコピンを上手にとるには)

・リコピンをはじめとするカロテノイドの吸収性ですが、生野菜からは非常に低く、同じ量を摂取したとしても、生のトマトより加工品の方が2~3倍もリコピンを吸収しやすいことが明らかにされています。また、油を使った料理でも比較的熱に強い性質を持っているリコピンの吸収性は高まるのです。リコピンを効率的かつ十分にとるには生のトマトだけに頼らず、トマト加工品を利用するのが賢い方法です。

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ゴマのゴマリグナン(セサミン)

ごまは、古くから万病を防ぐ効果が知られていた香辛料の一種です。特に注目したいのが、ごまだけに含まれるゴマリグナン。サプリメントなどで有名なセサミンなどを含む抗酸化物質の総称です。活性酸素が作られやすい肝臓まで届くのは、数ある抗酸化物質の中でゴマリグナンだけ。アンチエイジング効果に加えて肝機能を回復する効果も明らかになっています。豊富に含まれるビタミンB1、それ以外にビタミンE、食物繊維、不飽和脂肪酸、肉や魚並みの含有量を誇るタンパク質、鉄分、カルシウムなど、多くの栄養成分が、小さな粒にバランスよくギュッと詰まっています。

(抗酸化/老化防止)

・ごまに含まれているゴマリグナンとビタミンEの相互作用により、高い抗酸化力を生み出す事が明らかになっています。また、ゴマリグナン自体も、老化抑制効果が証明されている栄養素です。

(コレステロール減少)

・脂質代謝異常は、肥満・糖尿病・心臓疾患など生活習慣病の原因となります。ゴマリグナンに一種であるセサミンには、血清中性脂肪濃度を低下させる効果があります。ごまの脂質代謝改善機能を高めるため、セサミンを強化したごまの普及が進んでいます。

(抗高血圧作用)

・高血圧は、心疾患や脳卒中などの発症リスクが高まると言われています。ごまに含まれるセサミンには、降圧作用が証明されています。ヒトに対する臨床試験でも、ごまに降圧作用がみられただけでなく、副作用がないことも明らかになりました。食生活からの健康管理を活用していければと思います。

(便秘解消)

・ごまには、腸内環境を整えるために必須の食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は一日に18g必要だとされていますが、ごま大匙2杯でその5分の1を摂取することが可能です。ごまは様々な食材に合わせやすい万能食材のため、積極的に摂取を心掛けたいです。

(貧血予防)

・ごまには、非ヘム鉄と呼ばれる鉄分が豊富に含まれています。一日に必要な鉄分量は約10mg。ごまには、大匙1杯で約1.8mgの鉄分が含まれています。副菜に取り入れると、簡単に摂取できる量です。ごまは手軽に鉄分を摂取できる食材としてもおすすめです。

(アルコール分解補助)

・ゴマリグナンの一種であるセサミンにはアルコール分解を促進する作用があります。セサミンはポリフェノールの一種のため、ポリフェノールを含む飲み物や食材と合わせると相乗効果があります。飲むお酒やおつまみを栄養素の観点から考えてみるのも、楽しいです。

(白髪予防)

・白髪の主な原因は、”活性酸素”。ごまが持つ抗酸化力の高さは先述の通りです。タンパク質やミネラル、ビタミンB、ビタミンE、亜鉛といった頭皮や毛髪の健康に必須の栄養素が、ごまには豊富に含まれています。

(すりつぶす)

・ごまは、皮が硬いため消化がよくありません。ごまの栄養吸収率が一番良いのは、皮を壊した状態である”すりごま”です。食べる時にすりつぶすと、香りもたっておすすめです。便利なすりごまも売ってますが、すった状態でのごまは非常に酸化しやすいので、保存方法に注意し、早めに食べきりましょう。

(炒める)

・香り高いごまが堪能できるのが、ごまを炒めた”煎りごま”です。炒める事によって香りだけでなく、ゴマリグナンの一種であるセサモリンは、過熱によってさらに強い抗酸化力を持ったセサモールに変化するのです。

(ごま豆腐)

・ゴマと本葛澱粉を混ぜて作られたものが、ごま豆腐です。ごまと本葛澱粉の相互作用により、老化防止・体力回復・血糖値の上昇抑制効果など様々な健康効果が期待できます。

(ごま油)

・ごまをそのまま圧搾したものが、ごま油です。ごま油には、多くのビタミンやミネラルが含まれており、酸化しにくい特徴があります。焙煎したごまからつくられたごま油が、「焙煎油」、生のごまから作られたごま油は「純白(太白)油」と呼びます。

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青魚のDHAとEPA

さんまをはじめ、あじ、いわし、さば、ぶりなど背中が青みがかっている魚をまとめて「青魚」と呼びます。これらの魚の脂にはDHA、EPAという成分が多く含まれています。

「オメガ酸脂肪酸」と呼ばれ、脳や血管の老化を防いで血液をサラサラに保ち、動脈硬化やがんを予防する効果があります。脳を活性し、認知症を予防するパワーを持つことも明らかになっています。また、美肌効果が高いビタミンB群や、丈夫な骨を作ってくれるカルシウムとビタミンDがセットで含まれています。

(DHAとEPAの働き)

血液をサラサラにし、中性脂肪やコレステロール値を下げる効果があります。脂肪酸の合成に関わる酵素の働きを抑制する作用があり、中性脂肪やアラキドン酸を減少させます。その結果、脳血管障害や虚血性心疾患などの病気予防に役立ちます。他にも抗炎症&抗アレルギー効果、精神安定効果、眼精疲労抑制効果、肌の潤い効果などもあります。

(DHAとEPAの違い)

脳への働きはDHAが、血小板͡凝集効果はEPAがそれぞれ得意としています。EPAは脳血液関門といわれる、脳への入り口を通り抜ける事ができません。しかしDHAにはそれが可能で、脳神経を活性化し、記憶力の向上などの効果があります。EPAは、血小板凝集抑制効果が非常に高く、心筋梗塞や、虚血性心疾患の予防効果が非常に高いといえます。DHAも効果は持っていますが、EPAほど高くはありません。

(DHAとEPAが多く含まれる食品)

・サバの開き100g DHA 3100mg EPA 2200mg

・まぐろトロ刺身5切れ(75g) DHA 2158mg EPA 968mg

・さけ切り身1切れ(120g) DHA 2040mg EPA 1200mg

・さんま1尾(150g) DHA 1400mg EPA 650mg

焼き魚などで脂を落としすぎるとDHAやEPAも失われてしまいます。刺身やたたきなど生の状態がおすすめです。いわしの稚魚であるしらす干しやちりめんじゃこも、手軽にまるごと食べられておすすめです。毎日の食事から摂取する事が難しい方、魚嫌いの方はサプリメントを活用する事がおすすめです。

(DHAとEPAを特に必要とする人)

・高血圧の方

・中性脂肪、コレステロールが気になる方

・ビジネス、受験で集中力を維持したい方

・物忘れなど記憶力の低下を防ぎたい方

・血液をサラサラにしたい方

・アレルギー、アトピー、が気になる方

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黒酢のアミノ酸とクエン酸

黒酢は玄米または大麦を原材料とし、長い時間(1~3年)発酵・熟成させています。米酢は精米を主な原料としてますが、黒酢は玄米や大麦を原料として醸造されています。

味は米酢は酸味が強く、黒酢は酸味よりもまろやかな風味と香りが特徴的です。飲用としても黒酢の方が飲みやすく、店頭でも黒酢飲料を多く見かけます。また、栄養面でも黒酢と米酢には違いがあり、長期熟成された黒酢は、米酢よりもアミノ酸が多く含まれていて、健康維持効果が多く期待されます。

(黒酢の健康効果)

1、血液サラサラ効果

お酢の血液さらさら効果に加え、黒酢に豊富に含まれるアミノ酸には体内に流れる血をサラサラにしてくれる効果があります。また、コレステロールや中性脂肪が血管内にたまるのを防いでくれます。

2、疲労回復効果

アミノ酸は運動後の疲労回復などに役立ち、持久力のアップにも効果があるとされていて、運動前に飲む事が有効だそうです。さらに、黒酢に含まれているクエン酸やポリフェノールは筋肉痛を和らげ、疲労を取り除いてくれるとも言われています。

3、ダイエット効果

黒酢にはアミノ酸とクエン酸が豊富に含まれているので脂肪の燃焼を促進させる効果があります。この二つの栄養素によって基礎代謝を活発にさせ、ダイエットの効果が期待できます。特にアミノ酸は、体脂肪を分解する酵素「リバーゼ」を働かせる原料となるので、体脂肪の分解を効率的に行ってくれます。運動をしながら黒酢を摂取すると、より効率的に脂肪の分解をしてくれます。

4、美容・美肌効果

黒酢に含まれるグリシンというアミノ酸の成分が皮膚を守る免疫機能を改善する働きがあることが研究で分かりました。この免疫機能は肌の水分を保ち外部の刺激から肌を守る大切な働きをしてくれます。さらに黒酢には新しい肌細胞の誕生に不可欠な成分が含まれており、お肌を若々しく保つ効果があります。

5、抗酸化作用で老化防止効果

黒酢に含まれるメラノイジンという成分には強力な抗酸化作用があります。抗酸化作用とは老化の原因となる身体の酸化を防ぐ作用のことを指します。お酢にはもともと抗酸化作用があるとされていますが、黒酢は特にこの作用が強く、効果も高いとされています。抗酸化作用によって老化現象が予防、改善されるそうです。

6、冷え性の改善効果

黒酢に含まれるアミノ酸によって固くなった赤血球を柔らかくする効果があります。赤血球が柔らかくなると手足の末端まで血液が流れ冷え性の改善に効果が発揮されます。黒酢には元々代謝をあげて血流をよくする効果があるので、自然と冷え性の改善につながります。

7、便秘解消効果

黒酢には大腸の働きを活発にし、便秘予防・改善の効果があります。薬で無理やり便秘を治すのではなく、自然に身体の活動を高めて治すので負担も少なく、また副作用も無いので安心・安全に体質改善を行うことができます。同時に腸内環境も整えてくれるので、体内から綺麗になることができます。

(黒酢の料理例)

・黒酢のお湯(水)割り

・黒酢のハチミツ割

・黒酢ピクルス

・黒酢豚

・黒酢の鶏照り焼き

・なすと豚肉の黒酢炒め

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粘膜や皮膚を丈夫にしてくれる鶏肉

タンパク質やビタミンがたっぷりの鶏肉。なかでもビタミンAは牛肉や豚肉の10倍以上含まれています。

カナダやアメリカでは昔から「風邪をひいたらチキンスープ」といわれるほど、鶏肉に含まれるビタミンAが皮膚や粘膜を丈夫にし、ウィルスや菌から守る働きを持っています。また、疲労回復効果のあるカルノシンという成分も含まれ、抗糖化作用、老化防止、認知症予防などの効果があります。

鶏肉の脂質には、不飽和脂肪酸であるオレイン酸やリノール酸が豊富に含まれるのも、他の肉とは異なる点で、血液をサラサラにして悪玉コレステロールを減らしてくれます。

鶏肉は、ニワトリの肉のことで、別名「かしわ」とも呼ばれます。鶏肉は脂質のほとんどが皮に含まれるので、皮を除けば高タンパク、低カロリーな食材です。

鶏のささみは柔らかく消化もいいので病中病後の栄養補給に敵しています。また、ささみ、むね皮なし、もも皮なしを選べば、良質なタンパク質を効率よく摂ることができるので、ダイエットや筋トレなどを行っている人にもお勧めです。

タンパク質は皮膚や筋肉、爪や髪など身体のあらゆる組織を産生するのに欠かせません。これら以外にも酵素やホルモン、免疫力を高める抗体を生成する役割も持っています。健康を維持するうえで、毎日欠かさず摂取したい栄養素です。また、タンパク質を構成するアミノ酸の中には体内では作られない「必須アミノ酸」が含まれており、鶏肉にはこの必須アミノ酸がバランスよく含まれています。

(鶏肉の部位別の説明)

むね肉・・・柔らかく脂質は少なめ。茹でたり蒸したり、サラダなどにも利用できます。

もも肉・・・むね肉よりかたく脂質も適度にある。

ささみ・・・柔らかく脂質は非常に少ない。むね肉の奥にあり形が笹の葉に似ていることからササミと呼ばれる。

手羽・・・脂質も適度あり味にこくがある。

皮・・・コラーゲンが豊富。約50%が脂質なので最も高カロリーな部位

レバー・・・牛や豚のレバーとほとんど変わらない栄養素の宝庫。特にビタミンA(レチノール)とビオチンの含有量は牛や豚を上回ります。味は豚や牛よりクセがなく、脂質が少ないのでカロリーは低い。

心臓・・・脂質、ビタミン、ミネラルが豊富。コリコリとした食感。

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ビタミン豊富な 健康長寿食材の豚肉

日本一、健康長寿県の沖縄で食卓に欠かせない食材が豚肉です。ビタミンB群を豊富に含むのが特徴で、なかでもビタミンB1は牛肉の14~19倍と、すべての食品の中でも抜群の量を誇ります。

ビタミンB1は老化防止にも高い効果が期待でき、糖化を抑えます。水に溶けやすく、体内にストックできないので、日常的に少しずつとることで老化を効果的に防げます。筋肉の強化や免疫力向上、老化防止に役立つ良質なタンパク質の宝庫でもあります。

また、タンパク質を全身の筋肉、臓器、髪などに行き渡らせる働きや、免疫力を上げる働きを持つ亜鉛も豊富です。抗酸化作用や女性ホルモンを正常に分泌させる働きもあり、美肌・美髪作りに貢献してくれます。亜鉛は肩ロースやひき肉・ヒレ肉などにも含まれますが、レバーの部分にとくに多く含まれています。

ビタミンB1は、体内で糖質をエネルギーへ変換する際に必要となるビタミンです。そのためご飯やパンなどをたくさん食べても、ビタミンB1が不足しているとエネルギーへの変換効率が悪くなってしまいます。また、脳はブドウ糖を分解してエネルギーを作るため、ビタミンが不足すると十分なエネルギーを作ることができず、記憶力の低下や情緒不安定、うつ病などを引き起こす可能性があります。このように、ビタミンB1には心身を活性化させ、健康な状態に保つ効果があります。

豚肉に生姜を加えて生姜焼きにすれば、新陳代謝がより活発になり、疲労回復の効果も増します。また、付け合わせには、ビタミンB1の吸収を促すアリシンを豊富に含んだ、玉ねぎと一緒に炒め合わせるのも効果的です。ビタミンB1は、にんにくやにら、玉ねぎなど、アリシンを多く含む食べ物と組み合わせると吸収が5~6倍アップするといわれています。

(豚肉の効果)

1、疲労回復

ビタミンB1は、体内で糖質をエネルギーへと変換するのに必要な栄養素であり、疲労回復や倦怠感を緩和させる効能があります。食欲不振で、栄養不足になりがちな夏の季節にこそ積極的に食べれば、夏バテ解消にも効果的です。

2、美肌効果

良質なタンパク質は女性ホルモンの元となりますし、体のあらゆる組織(筋肉、皮膚、髪、爪など)を形成する大事な栄養素でもあります。また、豚肉レバーに豊富なナイアシンは、皮膚や粘膜の健康を維持する働きもあるため、肌に潤いやハリをもたらし、美肌づくりに役立つとされています。

3、神経痛改善

神経痛は、末梢神経が傷つけられることでも生じることから、末梢神経の傷を修復するのに有効な作用があるとされている、ビタミン12を多く含む豚肉なら、神経痛の改善が期待できます。 また、ナイアシンは神経系に働きかける作用があるともいわれ、アセトアルデビドという物質を分解することで神経が安定し、神経痛も緩和してくれるといいます。

4、冷え性解消

ナイアシンには、血行促進作用と拡張作用があるとされ、それによって血流が良くなり、末端冷え性の改善などに効果が期待できます。

5、コレステロール制御効果

豚肉には、コレステロール抑制効果のある脂肪酸(オレイン酸)が多く含まれています。脂身が多いように感じる豚肉ですが、実は低カロリーでダイエット向きの食材なのです。

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にんにくのスタミナパワー

にんにくはスタミナやパワーの源になります。

独特の臭いのもとであるのがアリシンという成分で、切ったり刻んだりされて細胞が壊れることで発生する物質です。高い抗酸化作用で細胞の老化を防ぎます。疲労回復や体内の悪い菌やウィルスを撃退する効果の他、動脈硬化を防いで血液をサラサラにする効果もあります。さらに発がん性物質を取り除く作用もあります。

またビタミンB1と組み合わせることでパワーを発揮するのも、アリシンの大きな特徴です。糖質や脂質の代謝を助けるビタミンB1を体内に効率よく吸収させることで、糖化を抑え、老化を防いでくれます。ビタミンB1を多く含む豚肉やきな粉、大豆食品、うなぎ、ごまなどを一緒にとるのがおすすめです。にんにく自体もビタミンB1を含むため、単体でも効果はあります。

疲労回復に欠かせないのもビタミンB1です。糖質の代謝に必要な酵素の働きを助けて、エネルギーを生み出すので、疲労回復のビタミンと呼ばれています。ビタミンB1を含む水溶性ビタミンは、身体に貯める事が出来ないため、必要以上に摂取した分は尿などから体外へ排出されますが、にんにくに含まれるアリシンがビタミンB1と結びつくと、脂溶性のアリチアミンという物質に変わり、体内でビタミンB1と同様の働きをしながら、吸収率がアップし、疲れにくい体づくりをサポートしてくれます。さらににんにくのもうひとつの主成分スコルジニンにも滋養強壮や疲労回復に役立つとされており、ホルモン系統を刺激して、精力を増強させる作用があります。

(にんにくの効果)

1、血行促進

にんにくの主成分アリシンには血管を拡張し、血行を促進する働きがあります。また、にんにくに豊富に含まれているビタミンEも抹消血管を拡張する働きがあり、にんにくを毎日食卓に取り入れることで、血のめぐりが良くなり、手足の冷えを緩和する効果が期待できます。

2、抗菌・殺菌作用

にんにくは抗菌・殺菌作用があることでも知られています。馬刺しやカツオのたたきを食べる時に、すり卸したにんにくを添えるのは、食中毒を防ぐためにも理にかなった調理法といえます。

3、健胃・整腸作用

にんにくの主成分アリシンが胃腸の働きを促進し、ぜん動運動を活発にする効果が期待されます。また、胃液の分泌を促し、胃腸の調子を整えることから、食欲不振の方にもよい効果があります。ただし、食べ過ぎると逆に下痢や腹痛の原因になるので注意してください。

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生姜のジンゲロールと ショウガオール

生姜は魚の生姜煮や、豚肉の生姜焼きにしたり、カツオのたたき、冷奴、ソーメンに卸してつけたり、生姜湯にして飲んだりするイメージがありますが、香辛料の一種で、高い殺菌作用があります。また体を温める食材として知られますが、生と加熱した状態とではそれぞれ異なるメリットがあります。

生の生姜の主な成分はジンゲロール。血行をよくする他、免疫力を高めたり、酸化を抑える作用などがあります。

加熱や乾燥した状態で増加する成分はショウガオール。老化や加齢を防止するアンチエイジング効果が高く、抗糖化作用は食品ではトップクラスです。

どちらも生と同じ血行促進・免疫力アップ・抗酸化作用に加えて、便秘解消、コレステロール値の低下、脂肪の燃焼を助けるダイエット効果、内臓を内側から温める効果などがあります。

私たちの体を温めてくれる生姜のパワーの秘密はこの辛味成分 「ジンゲロール」と「ショウガオール」にあります。ジンゲロールは生の生姜に多く含まれており、強い殺菌力があります。  カツオのたたきには薬味として生姜をよく使いますが、これは生臭さを消すだけではなく、ジンゲロールの強い殺菌力により食中毒の予防効果があるためです。かぜやインフルエンザの感染症についても、ジンゲロールは体内に入ってきた殺菌やウィルスを退治します。さらに解熱作用、鎮痛作用、抗炎症作用など、感染症のさまざまな症状に効果があるとされています。

ショウガオールにも冷えによって滞りがちになった血液の流れをよくして、体のすみずみまで血液を行き渡らせ、ポカポカと温めるとされています。さらに血行を促すことによる鎮痛作用も注目されており、かぜをひいた時に起こる節々の痛みや、冷えからくる関節炎などにも効果があるようです。

(生姜の効果)

1、消化促進

夏は食欲不振になりがりですが、生姜のさわやかな香りが食欲をそそり、胃液の分泌を促します。生の生姜に多く含まれるジンゲロールは胃腸の働きをよくし、下痢を抑え、肝臓の働きを保護するとされています。

2、血流促進

生姜は体を温める事によって、血管の収縮を抑制したり、血栓の生成を防いだりするので、これらの相乗効果で血液をサラサラにして血管を健康に保ちます。新陳代謝を促し、体の機能そのものを高めるため、疲労回復や病気に対する治癒力を手助けする働きがあります。

3、殺菌作用

握り寿司にはガリ(甘酢生姜)が付き物ですが、これは口直しや、食欲増進のためばかりではなく、生魚の毒を消し、食中毒を防止するためです。ジンゲロールなどには、優れた殺菌力があり、また吐き気を抑え、食欲を増進させます。

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緑茶と紅茶のカテキン効果とインフルエンザ予防

緑茶のいちばんの特徴は、ポリフェノールの1種であるカテキンがたっぷり含まれている事です。

カテキンは殺菌作用や悪玉コレステロールを減らす、がんを防ぐなどの効果があり、高い抗酸化作用をもつビタミンA、C、Eもすべて含まれています。緑茶に多く含まれるカテキンは、茶葉にお湯を注いで普通に淹れるよりも、粉末をそのまま飲んだ方が、より多く摂取できます。

同じ茶葉からできている紅茶にも、カテキンと同じような働きをもつ紅茶ポリフェノールがたっぷり含まれ、コラーゲンの糖化を防ぎます。また抗酸化作用が高いルイボスティーは注目されており、カフェインを含まないので、夜に飲むのにおすすめです。

紅茶にはカテキンやテアフラビンなど数種類のポリフェノールが含まれており、それらは抗酸化作用や抗菌・抗ウィルス作用があることから、インフルエンザ対策に役立つと考えられています。紅茶の赤い色素成分であるテアフラビンには、インフルエンザウィルスが細胞にくっつき、インフルエンザに感染するのを防ぐ作用があるとして注目されています。  

緑茶、ウーロン茶、紅茶は同じ茶樹から作られており、風味や色が異なるのは、紅茶は茶葉に含まれる酵素で酸化発酵(茶葉に含まれるタンニンが酸化して発酵する)して作られており、ウーロン茶はこの発酵が浅く、緑茶は不発酵なお茶なのです。

紅茶や緑茶に含まれるテアニンという旨味成分には、リラックス効果があると言われており、特に緑茶の方が含有量は多いとされています。仕事や勉強の合間にゆったりとした気持ちで紅茶や緑茶を飲む事で、ほっとするひと時になるでしょう。また、香りの良い紅茶は、それだけで癒しの効果が期待できます。就寝前に飲みたいときは、カフェインの入っていない紅茶を選ぶといいでしょう。

紅茶はそのまま飲んで香りを楽しむのも良いですが、プラスの効果を得たい時は

1、生姜を入れる

生姜には、体を温める作用や殺菌作用があるため、風邪の流行る時期や寒い時期におすすめです。すり卸したものをそのまま紅茶へ入れ、生姜と紅茶の良い香りを楽しみながら体を温めましょう。

2、はちみつを入れる

はちみつにも殺菌・抗菌作用があると言われているため、こちらも冬の時期にはよいでしょう。たくさん入れると糖質の摂りすぎになるため、ティースプーン1杯程度にすると良いです。

3、レモンを入れる

レモンにはビタミンCが豊富です。ビタミンCは免疫機能や、コラーゲンの合成に必要な栄養素です。ビタミンCは熱で壊れやすい性質があるため、ホットティーよりは、アイスティーにレモンスライスやレモン果汁を入れる方がおすすめです。

紅茶は、茶葉の種類により味わいが全く異なるため、自分好みの茶葉を見つけるのも楽しいでしょう。普段はコーヒー派の方も、冬は紅茶を取り入れてみてもいいと思います。